. 行政書士組織論: 独立した行政書士同士でチームは作れるか?

2013/12/03

独立した行政書士同士でチームは作れるか?

行政書士が組織(人の集まり)を作っていくときに、方法論として上がるのが一人一人は独立しているが、大型案件・大量案件などの場合に、必要に応じて集まるというやり方です。

普段は、それぞれが緩やかな連携を保ち、必要に応じて集団を形成するみたいなイメージでしょうか。そして対外的には専門家集団ということでアピールしていきます。

この方法は、人を雇用する必要がないため、人件費やもろもろの固定費を浮かせる事ができるし、必要な時にだけ必要な専門家が集まれるという意味で、毎月の売上が読みにくい行政書士という職業にとっては、合理的な組織の仕組みのようにも見えます。


ただ、やってみると分かりますが、個別案件や個別プロジェクトの遂行という意味ではうまくいく場合もありますが、継続的に専門家集団として拡大していくということについては、たぶんうまくいきません。
理由は、色々あると思いますがやはり、ビジョンや思いを共有しづらいのと、一体感・責任がお互い無い(弱い)というのが一番かなと思っています。

私もかつて、上記のような専門家集団の仕組みで組織のようなものを作ろうとしたことがありますが、うまくいかなかったのでやめました。

その時思った事ですが、人には感情があるので、明確なビジョンや共有した思いもなく、合理的・経済的な理由だけでは集まって続けることは難しい(行政書士のような専門職に就くような人はこだわりがある人が多いですし)ということと、人が集まって何かやる場合というのは、多かれ少なかれ困難な問題が出てくるわけですが、ゆるやかな集まりの場合は、責任の所在が分かりづらく、コアなところで結びついているわけではないので、困難に直面するとみんなで乗り切ろうという体制が取りずらいということですね。

ということで、個人的には、過去の経験から言っても、行政書士の仕事をある程度組織的にやろうというときに、専門家集団のパターンではたぶん行き詰るだろうと思っています。